反省会
沖田総司
「……で?」
「で?って……それで終わりですよ」
「次は?」
「だからもう誘わないって言ったじゃないですか。僕は今は女の子とつきあってる暇はないんですよ」
始業前に原田に、コーヒー飲むのにつきあえと言われて、総司は喫茶室の隅っこで原田の尋問にあっていた。
原田は呆れたように溜息をつく。
「あ〜あ、千鶴ちゃんかわいそうに……。怒られてつまんないデートのまんまで終りか?」
「……悪かったですね」
原田に言われて、昨夜の自分の態度は悪かったろうか、と総司は居心地が悪くなった。千鶴は昨日は楽しそう……だとは思うが、確かに帰りは雰囲気があまり良かったとは言えない。でも別に怒ったつもりはないのに。
千鶴が痛いのを我慢していたのが、何か嫌だったのだ。いつも楽しそうに笑っていてほしくて……
「早く次誘ってリベンジしろよ」
「しないって言ってるじゃないですか」
頑なな総司を横目で見ながら、原田は伸びをした。
「じゃあ、次は俺の番だな。俺が誘っていいんだな?」
カマをかけるように言う原田に、総司は冷笑した。
「その手にはのりませんよ。だいたいもとからそんな賭けに参加したつもりはないし、左之さんがオトコモードに入る時はそんなこと宣言しないでさっさと進めるじゃないですか」
原田は溜息をついて頭の後ろをガシガシとかいた。
「あ〜……、まぁ確かに俺はそうかもな……。ったく…!手がかかる野郎だぜ。俺はどうかしらねぇが、あいつ……例の既婚者のアレはわかんねーぞ?千鶴のこと気に入ってるからな。アイツ、千鶴と同じ担当だしよ。手ぇはやいし、既婚者のくせにあんなこと言い出すようなヤツだから倫理観なんかねぇし。賭け云々なんか気にしねぇで手ぇだすんじゃねぇか?お前はそれでいいのか?」
よくない。正直いってそんなことを想像するだけで反吐がでるほど腹が立つ。しかし……
「別にあの子は僕の妹でも娘でもないですし。もう成人してる女性なんだから自分で決めるんじゃないですか?横から僕があれこれ口出すような事じゃないです」
総司がムスッとしてそう言うと、原田は、あ〜!もう打つ手なし!と言って席をたったのだった。
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