クリスマス


-----12月25日の昼12時30分。総司の出張先の会社----

「あれ?あの人は?あのかっこいい……」
女子社員が社員休憩室で誰かを探すように辺りを見渡した。
「いっつも昼休憩の時はこの部屋で誰かとおしゃべりしてるじゃない?」
「ああ、そういえば今日は見ないね」
他の女子社員も相づちをうつ。
「せっかくの年末でクリスマスで日曜なのに、うちの会社の案件のせいで出張で仕事なんてかわいそうだよね〜」
「あっちに彼女とかいないのかな」
「聞いたことないけど知りたいよね。あれだけかっこよければ多分いるだろうけどさ」
女子社員3人は、昼ごはんを食べた直後なのにポテトチップスの袋をパーティ開けしてつまみ出した。食べながら噂話に花を咲かせる。
「わかんないよ〜?いるんなら昨日とか今日は休み貰うんじゃない?」
「そうもいかないでしょ。仕事だしうちは客だし。クリスマスから年末年始はフル稼働しなきゃ」
「ちょうど別れたとことか?」
そんな話をしていると、別の女子社員が休憩室に入ってきて仲間に加わった。

「何何?何の話?」
早速ポテチをつまみながら聞いてくる彼女に、もとからいた三人は話していた内容を説明した。
「……だからさ、遠距離になっちゃうけど今日の夜食事に誘ってみるとか!?」
きゃーっ!と言って盛り上がっている3人に、後から来た女子社員が笑いながら言った。
「無理無理。さっき廊下の端でみかけたけど、にやけながら携帯見てた」
「携帯?」
だから?と言う感じの質問に、後から来た女子社員が頷く。
「そ。あれは絶対女の子から……それも好きな子からだと思うな。幸せそうな顔してたから」
なーんだ、と女子社員達はぼやいた。
「あんな人なら、そりゃ彼女いるよね」
「あーあ」
「どこかにいい人いないかな〜」
ポテチを食べていた一人が、ドン!と机をたたいて言った。
「だめよ!そんな漠然とした希望だけ語ってちゃ!ちゃんと一歩ずつ確実に夢に近づかないと!」
皆を見渡して力説している彼女に、他の女子が聞く。
「確実にって?合コンつくるとか?」
力説していた彼女は首を横に振り言った。

「……サンタさんに手紙を書くのよ」
皆は一斉に吹き出した。
「そーか!確かに!」
「今から間に合う?今日はもうクリスマス当日だけど?」
「あきらめたらそこで試合終了よ!」

てな感じで妙な方向に盛り上がり、ミスコピーの裏側に欲しい彼氏の具体的な要望を書き始める女子たちであった。




♪皆さまメリークリスマス♪


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