【ある夜の出来事 沖田総司】
総司大学三年生、千鶴大学二年生の冬の一コマです。SSというより小ネタアホ話です。「青は藍より……」「BLUE ROSE」の延長線上のいつかの設定です。
ガチャガチャ!
珍しく乱暴に鍵を開ける音とともにドアが勢いよく開き、道路の街灯の薄明りが総司の部屋の中をぼんやりと照らした。
部屋の主は、ドアを閉め鍵をかけると靴を脱ぎ散らかしてよろよろと壁に腕をつきながら歩き出した。楽しそうに鼻歌を歌いながら。
オレンジのダウンを脱ぎもせずに、そのままベッドにドサリとうつぶせに倒れこむ。
「…ん……あれ〜?」
ごそごそごそ……。
ダウンのポケットをさぐり、ジーンズの後ろポケットにそれを発見して、総司は取り出した。全面をスライドさせて発信ボタンを押すと呼び出し音が鳴りだす。
プツッ
『〜〜〜〜?』
「あ、千鶴ちゃん?僕僕。沖田先輩」
『〜〜〜〜?』
「え?うん、酔ってる酔ってる♪いい気分〜♪千鶴ちゃん、どうしてるかな〜って思ってさ」
『〜〜〜〜?』
「うーん……どうだったかなぁ……。忘れた。え?電話あったの?へーすけから?自分がどこにいるのかわからないって?」
あっはっははははは!!
千鶴の教えてくれた内容に総司はお腹を抱えて笑い転げた。
「そうそう!思い出した!タクシーにへーすけを突っ込んで『適当な駅まで!』って言ったんだった!で、どうしたの?一君が迎えに行ってる?」
総司はまたもや笑い出した。しばらく笑っておさまった後、再び話し出す。
「はぁ……おかしかった。ほんとに迷惑ばっかかけるよね〜。へーすけって。千鶴ちゃんももうあんなやつの幼馴染なんてやめちゃいないよ」
『〜〜〜〜』
「……だからぁ。や〜めた!って」
『〜〜〜〜?』
「だってさー。いっつもいっつも千鶴ちゃんちにいるじゃん、あいつ。僕なんか薫に入れてももらえないのにさー。徹夜で薫とゲームしてた、とか自慢しくさってきてさぁ。腹が立ったから、つい……」
『〜〜〜〜?』
「……あー、財布ね……。ああ、うん……。確かに取り上げたような記憶があるよ。え?僕のタクシー代に使っちゃったけど?」
『!!〜〜〜〜?』
「だーいじょうぶだって!一君が迎えに行ってるんでしょ?一君が払ってくれるよ」
『〜〜〜〜?』
「ええ!?ちょっと千鶴ちゃん、頭大丈夫?あのねぇ、僕は別に薫と仲良くしたいわけじゃないの。別に薫なんてどうでもいいの!千鶴ちゃんちに泊まれるのがうらやましいの!僕が泊まりたいの!そんで千鶴ちゃんといろいろ楽しいことをしたいの!わかった?もっと具体的に言わないとわかんない?」
『!!〜〜〜〜!////』
「なんで。遠慮しなくてもいいよ。教えてあげる。あのねぇ……ってちょっと!大きい声出さなくていいよ。わかったわかった。今度実地で教えてあげるよ」
『!〜〜〜〜!////』
「あー、なんか話てたら会いたくなっちゃったなぁ〜。今から行こうかな。お金、まだ残りあるし。薫、いる?」
『〜〜〜〜』
「じゃあ千鶴ちゃんが来てよ。タクシーで。お金払ってあげるから大丈夫」
『〜〜〜〜』
「まぁ、確かにへーすけのお金だけど……。いいよ、別に僕のお金でも」
『〜〜〜〜』
「……僕に会いたくないの?」
『〜〜〜〜////』
「じゃあ、来てよ」
『〜〜〜〜』
「……僕のこと愛してないの?」
『〜〜〜〜////』
「じゃあ、来れるでしょ」
『〜〜〜〜』
「そんなんてきとーに言っておけばいいよ。なんなら僕が言ってあげるし。薫に代わってよ」
『!〜〜〜〜』
「……はぁ…。もうしょうがないなぁ……。わかったよ。明日ね。泊まりだよ。絶対!約束だからね」
『〜〜〜〜』
「じゃあ、しばらくおしゃべりして僕の寂しさをなぐさめてよ。それくらいできるでしょ?」
『〜〜〜〜』
「じゃあねぇ……何にしようかなぁ……。そうだ!僕のどこが好き?」
『!////』
「……」
『〜〜〜〜////』
「ふぅん。メモっとこ。あとは?」
『!!〜〜〜〜////』
「…またぁ。全部好き♪とかいろいろあるでしょ。まあいいや。じゃあ……あ、聞きたいことあった!」
『?』
「……今、何着てる?」
『〜〜〜〜?』
「へぇ?その下は?」
『!〜〜〜////』
「違う違う!純粋な好奇心!で?何?」
『〜〜〜〜////』
「へぇ。ブラはしないで寝るんだ?……いや、すごくいい習慣だと思うよ。ほんとに。パンツもはかないで寝ればいいのに」
『!?』
「ほら、そうと決まったら脱いで♪」
『!////!?』
「脱いだ?え?まだ脱いでないの?まぁ、いいや。じゃあまず右手で自分の胸を……」
プツッ!
『ツーツー……』
「むにゃむにゃ……。そうそう!急に素直になったね……可愛いよ。そうそこを優しく触って……。どう?気持ちいい……?……ぐー…」
そうして総司は幸せな夢を見て、
千鶴ちゃんは携帯の電源を切って寝たそうです。
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